「この子は、クラスで一番背が低いんです。」「これから背が伸びるか心配です。」
こういったご相談は小児科ではよくあります。
低身長は、医学的には身長が平均の-2SD(標準偏差)より低い場合を言います。おおまかに言うと、100人の同年代のお子さんがおられたときに、背の順が前から1〜2番目のお子さんが該当されることが多いです。
身長の伸びは体質や遺伝的な要因が大きいとされていますが、成長ホルモンという身長を伸ばす働きをするホルモンの出方が少なく成長が遅れてしまうことがあります。成長ホルモンは脳の下垂体というところから出るホルモンで、骨の成長を促す働きがあります。
成長ホルモンの分泌が不足すると、赤ちゃんのときはわかりにくい場合もありますが、2-3歳ごろから身長が伸びにくいことに気づかれ、身長の伸びが1年あたり4cm未満となることもあります。こういった場合は、成長ホルモン分泌不全症が隠れている場合があります(身長は平均の-2.5SD以下となることが多いです)。
・身長を伸ばす生活習慣としては、
①食事をバランスよく食べる 炭水化物、蛋白質、脂質など食事はバランスよく食べるのが一番ですが、特に蛋白質(肉、魚、大豆など)、カルシウム(牛乳・乳製品、小魚など)、ビタミン(野菜、フルーツなど)、亜鉛(肉、魚介類など)などは不足がないように食べるのが良いです。
②早寝・早起きを心がけしっかり睡眠をとる 夜10時から深夜2時ごろの寝ている間に一番成長ホルモンが分泌されると言われています。できれば夜の10時までには就寝できると良いとされています。
③適度に運動する 1日30分以上、できれば60分程度の無理なくできる有酸素運動が良いですが、幼児さんは外遊びやかけっこ、ボール遊びなどご本人がお好きな遊びで良いでしょう。
・身長の伸び方や成長ホルモンの評価としては、まずは成長曲線といって身長の伸び方のグラフを作成したり、血液検査で成長ホルモンの分泌量を調べたりします。
・成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断となられた方の治療としては、成長ホルモン補充療法というご家庭でできる自己注射が主な治療法となっています(保険適応あり)。
身長の伸びが気になられる場合は、いつでもご相談ください。
